バーフバリ 王の凱旋

『バーフバリ 王の凱旋』

概要

『バーフバリ 王の凱旋』（原題：Baahubali 2: The Conclusion）は、2017年に公開されたインドの叙事詩的映画です。この作品は、古代の王国における王位継承の争いを描いた『バーフバリシリーズ』の第二部であり、テルグ語とタミル語で制作されました。監督はS・S・ラージャマウリが再び手掛け、視覚効果とスケールで前作を上回る25億ルピーもの製作費をかけて撮影されました。

公開後、国内外で100億ルピー以上の興行収入を達成し、インド映画の興行収入記録を更新する快挙を成し遂げました。また、批評家や観客からも高い評価を受け、インディアン・フィルム・フェスティバル・メルボルンでは受賞も果たしました。

あらすじ

バーフバリの旅

物語は、蛮族カーラケーヤとの戦争に勝利したマヒシュマティ王国から始まります。国母シヴァガミが悪魔祓いの儀式を行う中、次期国王アマレンドラ・バーフバリが登場し、象をなだめて無事儀式を終えます。しかし、王位を逃したバラーラデーヴァの父ビッジャラデーヴァは復讐を企て、息子を煽ります。

バーフバリはシヴァガミから国内を巡る旅に出るように言われ、旅の途中で小国クンタラの王妹デーヴァセーナに出会い、彼女に恋をします。心を奪われたバーフバリは身分を隠して彼女に近づき、様々な出来事を経ながら彼女の従兄として仕えることになります。

クンタラ王国と王位継承の思惑

クンタラ王国では、バーフバリが強い武勇を発揮することでデーヴァセーナも彼に興味を持ちます。一方、ビッジャラデーヴァはデーヴァセーナに対する恋心から姉妹の輿入れを実現させようと試み、王位継承を敵視します。しかし、デーヴァセーナはシヴァガミの申し出を拒否し、これがさらなる争いを引き起こします。

バーフバリとデーヴァセーナの関係は複雑で、結婚の話が進む中で二人は知らず知らずにシヴァガミとの確執に巻き込まれていきます。デーヴァセーナは王位を巡る権力闘争に巻き込まれ、バーフバリは国母とその命令の間で板挟みになります。

裏切りと死

物語はクライマックスを迎え、バーフバリは宦官カッタッパから忠告を受けつつも、王国を取り戻すために立ち上がります。家庭内の裏切りや争いが進展し、最終的にバーフバリは命を落とす運命にあります。それは王国の陰謀と、彼の忠実な友からの手によって引き起こされるものです。

王国奪還

バーフバリの死後、彼の息子マヘンドラが成長し、父の復讐を果たすため立ち上がります。彼は仲間たちと共にバラーラデーヴァに立ち向かい、壮絶な戦闘を繰り広げます。バーフバリの遺志を受け継いだマヘンドラは、悪に立ち向かい王国を取り戻す決意をします。

作品のテーマ

本作では、「なぜカッタッパがバーフバリを殺したのか」が大きなテーマとして描かれており、叙事詩ならではの倫理観や権力の闘争が織りなす重層的な人間模様が展開されます。また、古代インドの神話や文化を感じさせるビジュアルとストーリーテリングが魅力的で、インド映画の新たな象徴となりました。

評価と影響

『バーフバリ 王の凱旋』はその圧倒的なビジュアルとストーリーで、公開と同時に観客を魅了し続けました。映画は公開初日においても驚異的な興行成績を収め、その炸裂するアクションと深いドラマは多くのファンに愛されています。今後も「バーフバリ」はインド映画のアイコニックな存在として、映画史に刻まれ続けます。

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